カメラ選びの際に重視したいポイントの一つ、デジタルカメラの「イメージセンサー」。
フルサイズ・APS-Cなど聞いただけではよくわからない単語が並び、一体どのように違うのかよくわからない方も多いかもしれません。
今回はデジタルカメラの眼「イメージセンサー」についておさらいしてみましょう。
デジカメの眼「イメージセンサー」ってなに?
イメージセンサーとは、レンズから入ってきた光を受け止め電気信号に変換する映像素子のことです。
レンズ・映像エンジンと並ぶデジタルカメラの画質を左右する3大要素の一つであり、一般的に高価なカメラほど良いセンサーと映像エンジンを搭載しているので高画質を得ることができます。
センサーサイズによる違いとは?
現在販売されているデジタルカメラには大きいものから中判、フルサイズ、APS-C、フォーサーズと呼ばれる大きさのセンサーが搭載されています。
多くの方がお持ちのスマートフォンに搭載されているカメラのセンサーサイズ(赤色)と比べるとAPS-Cサイズでは13倍、フルサイズともなると30倍も大きな面積を持っています。
一般的にフルサイズセンサーはミドルクラス~プロフェッショナルモデルに搭載されていることが多く、APS-Cセンサーはエントリー機に多く搭載されています。
画角
フルサイズより小さいセンサーを持つカメラでは、フルサイズと比べて焦点距離がAPS-Cでは約1.5~1.6倍、フォーサーズでは約2倍長くなります。
同じレンズをつけたカメラであってもセンサーサイズが小さいほどより"寄って"撮れるということです。
これは近づけないような被写体(動物や航空機)を撮影するときには大きなメリットとなります。
大きいセンサーほど広い範囲を撮影することができる
小さいセンサーはより大きく撮影できる
高感度耐性(暗所性能)
高感度耐性とは、暗いところでも明るくキレイに撮れる性能のこと。
フルサイズセンサーはAPS-Cなどの小型センサーに比べて1画素あたりの面積を大きくしやすいため、より多くの光を取り込むことができるのでより暗い場合にも明るく撮ることができます。
大きなセンサーほど暗いシーンに強い
被写界深度(ボケ)
センサーサイズが大きくなると同じレンズでもピントの合う範囲(被写界深度)が浅くなり、前後のボケ量が大きくなります。
大きなセンサーほど大きくボケる
階調(ダイナミックレンジ)
大型センサーの受光面積の大きさは夕景や明暗差が大きなシーンでも有効で、小型センサーと比べて白飛び・黒つぶれの発生を抑えることができ、広いダイナミックレンジで目で見たままの景色を撮ることができます。
大きなセンサーほど豊かな階調表現と広いダイナミックレンジを持っている
画素数
最新のフルサイズセンサーでは4000万画素を超える高画素機も登場しているように大型センサーほど高画素化しやすい傾向にあります。
上述のように1画素あたりの受光面積の増えるフルサイズセンサーモデルは高画素モデルでも高感度耐性が高く、暗いシーンでも高精細な写真を撮ることができます。
大きなセンサーには高画素機が多い
カメラの大きさ
ミラーレス一眼では大幅に軽量化されているものもありますが、やはり物理的に大きなセンサーを搭載するフルサイズ機は小型センサー機に比べて大きく重くなります。
APS-Cやフォーサーズは軽量かつコンパクトなシステムによる機動力の高さが魅力で、旅行や少しでも荷物を軽くしたい場面で大きなメリットになります。
小型センサー機ほど軽量・コンパクトで機動性が高い
まとめ
フルサイズセンサーの特徴
- 画角が広い
- 大きなボケ
- 暗い場所や室内でもキレイ
- 豊かな階調
APS-C・フォーサーズ機の特徴
- 近づけない被写体にも寄れる画角
- 軽量でコンパクト
- カメラ・レンズの価格が安い
APS-Cやフォーサーズなどの小型センサー機の特徴はシステムをコンパクトにできること、そしてフルサイズ機では高額になりがちな望遠レンズを用いずとも手軽に望遠撮影が行える点です。
一方、フルサイズ機は機材が大きく重くなってしまうものの、より高画質でキレイな写真を撮ることができます。